神奈川県立歴史博物館は横浜市内の桜木町駅に近い馬車道に面して建っている。建物は明治37年(1904)に建てられたドイツ・ルネッサンス様式の旧横浜正金銀行の本店である。建物の正面上部には丸窓を擁したドームが聳(そび)え、ファサードには紋様の浮彫りが付されており重厚な面向きがある。
博物館は昭和42年(1967)の春に開館した。常設展示は自然科学(3F)と人文科学(2、3F)の展示室と特別展示室(1F)に分かれている。
JRの桜木町駅は横浜駅から大船に至る根岸線の駅であるが、明治5年の鉄道開通時は新橋と共にターミナル駅であり、今の桜木町駅の処に横浜駅があった。旧新橋駅は現在一部が発掘されている。
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当時横浜は諸外国へ開放された港街として、西洋文明を導入する近代化の最先端を行く街であった。横浜村と呼ばれていたこの地には、ガス、写真、印刷、水道、演劇、新聞、ビール、アイスクリーム、牛乳店など、諸事物の我国初を示す史蹟が残されている。
現在博物館の正面玄関は馬車道玄関と反対側の増設部分にある。一階は特別展示室とコレクション展示室およびミュージアムライブラリーとミュージアムショップがある。コレクション展示室は収蔵品の内よりテーマを決めて展示をしている。
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