●江戸ゾーンの展示
6階はそれ程広くなく、5階が主な展示場となっている。ここは江戸ゾーンと東京ゾーンに分かれており、他に特別展示コーナーや体験展示コーナーがある。
江戸ゾーンには棟割長屋が作られており、お産の場面や職人の仕事場を覗くことができる。錦絵と草紙を売る店では、美しい女性や相撲取りの木版画が壁に掛かっており、20回近い工程の重ね刷りの手法が解説されている。
商業の展示では生地問屋である越後屋の模型が精巧に作られており、内部の様々な人の様子が一目で解るようになっている。展示コーナーでは、千両箱や肥桶の重さを実際に持って体験できるようになっている。天保小判は一枚11・3gなので、これを入れた千両箱は11kg以上あり、ズシリと手応えのある重さであった。肥
|
|
桶は1つが5kgあるので、肩に担ぐと10kgの重さとなる。特別展示コーナーには、石器時代から戦国時代に至るまでの、生活用具や資料が収集されている。
汐留駅周辺の発掘で見出された江戸の上水道跡の木樋や上水桝、井戸枠が展示されている。百万都市江戸は水が不足していたので、かなり遠方から上水を引いており、それが町並に沿って地下に細かく配管され、要所に共同井戸を設けて水の便を図っていた。水道の未整備のところや、飲料水の不足する場所では、水売りが桶を担いで水を売り歩いていた。
日本橋の下にある体験コーナーでは、人力車を挽いたり乗ってみることができる。ここにある郵便箱は未来の自分に宛てた手紙を出せるポストである。 |